黄金挽肉炒飯殺人事件/墨晶
 
ン そしてスープ
狂乱と官能 二つの混沌を往還する煉獄
貴方の創造には
MSGへの狂信など付入る隙はない
ご主人の因果なる妄執側からの真摯な批判
実に感服致しました


「ごちそうさまでした!」


 ?????

─ オレは叫んだ。厨房を抜け階段を裸足で駆け上がった。両頬を涙が止めどなく伝い落ちるのがわかった。号泣していたのではない。意図しない叫びと涙が同時に起きる現象だ。このときいつも、オレの意識だけが同期していない。

・・ここは、オレの部屋か?
真っ暗だ。頭上も真っ暗で天井が見えない。
足の裏が、濡れた厨房の床のような感触だ。


 はるか遠く、窓
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