針穴/あらい
、咎だけを残して消えたいね。遺った意図 愛おしく切り刻んで よもすがら未知に蒔いて 誰の目にも触れずに、踏みつける紅い煉瓦の敷石になりたいんだ。
もうわかっただろ、みなみな興味も無さげに歩んでゆく。当たり前の道に、ささやかな礎と呪いをさずけたいんだ。
(それでも押し花ぐらいはなれるでしょうか。あなたのしおりにはなれなくても、挟み込まれ閉じられて、飽きたら、売りに出されてしまえばいいんだ。)
ただ、みっちり詰まった壺が敷き詰められた陰に立つ。
どいつもこいつも足を突っ込んでいることにきづいちゃあいなかった、今道の彼方に明けの空を憶えた。天道の史実を買いにゆく途中でどうやら寝てし
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