恋昇り11「合格」/トビラ
たちが任務に着いた日に降るかどうかはわからなかった」
「はい」
「それと、合格?ということがどうつながるんでしょうか?」
「はい。上層部は、この事態を、貴方たちの選考の場の一つにすると判断しました」
「選考?……、ですか?」
「ええ。上層部は『運命力』というものを信じていますから。この場に居合わせた貴方たちにこの場を託し、またそれと同時進行で、この任務の遂行を貴方たちの選考の場とすることにしたのですよ。その上で、もう一度言いましょう。榛名シイラさん、貴方は選考に合格した」
選考に合格した。
その言葉に、私は寒気を感じる。
「選考合格の指定基準はいくつかあります。『密に気づく』。
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