恋昇り9「みんなの思い、私の思い、一つの思い」/トビラ
 
まない。みんなを必要のない危険にさらすところだった」
連座はそう言って、頭を下げる。
菜良雲が口を開く。
「俺は、ここに来てから、ずっと連座に丸投げしてた。すまん」
そう言って、菜良雲も頭を下げる。
山藍さんも言う。
「私は、みんなのこと、あんまり信じられてなかった。ごめんなさい」
山藍さんも、頭を下げる。
次は、私の番。
「私は、みんなに謝らない。だって、私は私に出来ることを精一杯したと思うから。そして、それは、みんなも一緒だと思う。ううん。みんな、自分に出来ること以上のことをしていたと思う。だからさ、謝り合うなんて、やめよう。みんな一生懸命した。もう、それでいいんじゃないかな
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