恋昇り9「みんなの思い、私の思い、一つの思い」/トビラ
 
かな」
みんな顔を上げる。
「連座君だって、こうやってみんなの話しを聞いてくれた。もう、赤い棘の鎮圧はすぐにはしないんでしょう?」
連座は頷く。
「菜良雲君だって、菜良雲君に出来ることは精一杯していたでしょう?」
「ああ」
と、菜良雲は応えてくれるる。
「山藍さん、私もおんなじだよ。みんなのことちゃんと見てなかった。わかってなかった。だからさ、これから、ちゃんとわかっていこう」
「うん」
と、山藍さんは笑ってくれる。
「きっと、一ノ世君もどこかで、私たちのために動いてくれてる。だからさ、私も、私たちもみんなでこの任務をやり遂げよう。それで、みんなで笑って帰ろう」
みんな頷いて
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