恋昇り8「きっと大丈夫」/トビラ
 
させてあげよう」
「そうだね」

「でも、そうすると、菜良雲もあんまり寝てないと思う」
「え?朝に会ったとき、 あいつけっこう元気いっぱいだったよ?」
それはエナちゃんの前だからかな?
とは、思っても言わない。
「じゃあ、明日の朝まで、二人でがんばりますか」
そう言って笑うエナちゃん。
ああ、やっぱりエナちゃんは強いなあ。

「私、ちょっと、菜良雲と話してくるよ」
そう言って、私は立つ。
「うん、ちょっと待って」
エナちゃんは『星の視座』を展開する。
宙に浮かぶ、十二個の星。
「エナちゃん」
「ここまで回復しました」エナちゃんは笑って続ける。
「そうだね。今、菜
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