厨房に立つ(改題しました)/山人
 
作ればいいのだが、少量あればいいので市販のものに煮干しダシを加え割って作った。
 最近、この家業と林業関係の二つのダブルワークとなっているが、スキルアップに関する興味は林業関係が占めてしまっている。過去に山小屋と蕎麦店もやっていて、美味い蕎麦を作るにはどうしたらいいものかと悶々としていたが、結局決め手となるものは得られず、立地条件を理由にやめたのである。
 山菜は基本的に苦みとえぐみが多く、茹でてからしばらく水に浸してアクを抜く必要がある。いろいろと手間が掛かり、食材はタダだから儲かるだろうというのは確かにあるのだが、労力は半端なくかかる。では、なぜそんなアクの強い野の草を食するのかといえば、
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