恋昇り5「心配と信頼とシュークリーム」/トビラ
「菜良雲君、心配してくれてありがとう。連座君、信頼してくれありがとう。私、やるよ。『買い出し』に行ってくる」
菜良雲は、ふー、と鼻息を出して、「気をつけてな」と言う。
「引き受けてくれて、ありがとう。今から地図を見せるから、大体そのあたりを回ってほしい。細かいところは榛名さんに任せるよ。現場の空気で判断してほしい。あと、なるべく連絡を取り合わはないようにしよう。もし、誰かの網にかかってそこから探知されたら、全員にとって危険だから」
私は頷く。
「ただ、夜の十一時半を回って、帰ってこないようだったら、こっちから連絡する」
「わかった」
私は連座の部屋から、自分の部屋に戻り、大学生くら
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