金のすもも/愛心
 
昔々ある一人の若者が国中を旅して回っていたところ、金のすももを鈴なりにつけた樹を見つけた。

若者はその美しさに夢中になり、たったひとつだけその金のすももをもいでしまった。

それを見つけたのが、その樹の持ち主であり、地主の娘だった。

娘は若者を咎めたが、素直にすももを娘に差し出し誠心誠意謝る若者に心を打たれ、三つの願いを叶えてくれれば、父には黙っておいてやるし、もいだひとつのすももも、あげようと取引を持ちかけた。

若者は少しだけ躊躇ったが、承諾した。



一つ目の願いは森の奥の湖で無くした青いダイヤの指輪を探して欲しいというものだった。

若者は、言われた通りに
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