蜿蜿縷縷/あらい
しかし、ゼンマイじかけの閉めった途上にて
奥底を知る者は死に絶えたのだ。
ようよう立て続けに崩れ行く餓者髑髏の岩窟
掘っ建て小屋にてわらわらと這いまわるも終い崩れる桃源郷が催す
魂の姿見は既に割れ目眩して指す
薄明を伝染し盗る束の間の夢謀りも掴み得る幸せも
折り重なる陽に舞い光れ 躍り朽ちる 暗き闇 彫り進めるに等し
全く、おわらいぐさ、根も葉もない噂話で在ろう
わたし など、存在など盲いてしまえば虚構も同じ
生きるすべに置いても、もう色も形も疑うべきだ
自ら生み出した思考によるものは感覚すら 今
私を司るものであるから、解らなくもない
地に臥した訳ワケも哭
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