途の硲/あらい
の脂
奇跡はいつごろに盤面を動かすのか、
待ち草臥れもせず、仰ぎ見る争点。
身じろぎもせず、彩もない、この手ひらはオルゴールとも
骨太ではあるが、見渡す限りは暗い海だ。
ぎこちなくさんざめくばかりで、
破れかぶれの障子に伝染る、霊魂であろう
そうであろう、と腹を括る。
決して掬えない悪、表裏一体、ヱ掻いている者
書き毟ったその譜面は白黒の身に酔って、
私達に魂は垣間見せることはあっても
とっくに死んでいるのだから裏表は見せず、
痛くも痒くも有りはしない。
けれどこの胸を甚く
未来を切り開く、腹を割るのも悪くはないと
何処までも出会うことのない過去と未来を繋ぐの
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