猫二匹/トビラ
り過ぎてたかな」
「人間により過ぎてた」
そう言って、宮園さんは笑いが止まらない。
あれ? 何がそんなにおかしいんだろう?
宮園さんは段ボールを閉めて。
「引き渡せるようになったら、連絡するから、連絡先交換しない?」
「う、うん」
「ブランちゃんのこと、教えてね。写真とか待ってるから」
「いっぱい送る」
「ありがと」
段ボールを抱えた宮園さんに、暮れかけた夕日が全部映えるような気がする。
駅まで一緒に歩いていく。
駅の前、僕の方に振り返って、言う。
「じゃあ、また明日。学校でね」
「うん、また明日。あ、後、バターなんとか、ありがとう」
「おいしかったでしょ?」
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