猫二匹/トビラ
 
?」
「うん、おいしかった。今度は、僕がごちそうする」
宮園さんは、ちょっとびっくりしたような顔をしたあと、ほころばせて。
「いつにする?」
「後で、また連絡する」
「ん。じゃあ、連絡してね」
両手がふさがっている宮園さんのにかわりに、僕が手をふる。
控えめに。
宮園さんは、笑顔で応えてくれて、改札を通っていく。
僕は、僕の家に帰る。
はにかむようなときめきを抱えて。

後でわかったことなんだけど、三毛の方は珍しいことにオスねこで、無事サスケということになった。
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