<詩「あるなんでもない日」、「白き神の抱擁」、「婚礼」、「カフェ」「君の来る日」、「山城合戦」、「冬.../タカンタ、ゴロキ、そしてパウロ
ることがありましょう」。
その夜、優香里は佑之輔との結婚について、まだ決めないでいようと思った。余りにも突然のこと
で、予感はしていたが、それは実際とはやはり別物であった。自分と彼の性格を吟味し、誰かと相談
しなければならなかった。彼女は感性そのものだけれども、彼は詩人の性格は持っているものの、現
実的な抑制が効きすぎているように感じられた。そして、佑之輔は優香里に結婚を申し込みはしたけ
れども、彼女を愛しているとは言ったことがなかった。彼女が問い詰めれば、彼は優香里を愛してい
ると言ったかもしれなかったが、彼の防波堤を崩したくはなかった。
翌日、優香里は早朝から夕刻まで
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