<詩「あるなんでもない日」、「白き神の抱擁」、「婚礼」、「カフェ」「君の来る日」、「山城合戦」、「冬.../タカンタ、ゴロキ、そしてパウロ
す」と、もう少しで優香里
は答えるところだった。「あなたは、僕と」「わかりました、佑之輔さん、そのことについては後で
お返事をさせていただけないかしら」「あなたは、まだ、わかっていないのでは」「いいえ、わかっ
ているんです」「僕は、あなたに妻になっていただきたいのです」。優香里はすでに彼の気持ちをそ
こまで汲むようになっていたから、彼がそれを言ったときには驚いたようすになった。彼がそれを期
待しているのなら、そうしなければならなかった。ある大きな喜びが彼女をつつんで、それは天気の
いい日の何ものをも照らし出さずにはおかないような幸福に似ていた。「怒ってはいませんか」「ど
うして怒るこ
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