ある詩集を読んで/◇レキ
 
を全て読み終えてしまうのが怖い。この一冊は、もう半分を等に過ぎてしまいまいました。この、陽だまりは再度読んだ時薄れずにやって来てくれるのか。
なのでちまちまと一詩一詩海獣が息継ぎするように、僕はこの世間を息を止め歩き、詩に小さなため息を吐いています。

僕らは一瞬に、また、その時の感情にしか住まないのに、しかし長い時間生き延びるための沢山の方法が必要で、この世間に詩はもろいです。しかしそのもろさこそが、今の僕をどうにかつなぎとめるのです。

僕はあまりに脆弱で、その上生きる上でどうしようもない、沢山の救いようのなさをもちます。
しかし、瞬間とは常に救いようなんかない部分を持つんだと、詩
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