砂浜の言葉/腰国改修
んどが近くの浜辺だった。思い出の中ではいつも潮の匂いがする。
いつだったか、沖の方がキラキラ光るのを見て烏賊釣りの光だと言ったら、あれはキラキラ星だと君は真面目な顔で言ってたね。笑うところ?って尋ねたら、君は笑った。
ありがとう。
小さな声だったけど、君らしく穏やかな声だった。
小さな頃から太陽が嫌いで、友達が嫌いで、世界が嫌いだったと君は話し始めた。月なら好きになれるかな?そう思ってから夜の散歩に出掛けて思う存分月光を浴びたいと思ったんだよね。あの日、君に出会わなかったら、今の気持ちは持てなかったし、死ぬことを考えるのを忘れることは出来なかった。
ありがと
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