透明なナメクジと金の飾りに、骸骨のお姫さま/田中修子
 
の散らかる緑深い森の奥へすすみます。
森にはいろいろな泉があり、いろいろな茸や木の実がありましたが、毒のないのをたしかめて飲み、食べていくだけで、それは大変なことでした。けだものも、盗賊もありました。いろいろな国や領土からからいろいろなお姫さまや王子さまがやってきて、かんたんに死んでいきました。
 おかあさまゆずりの人を見抜くちからと、おとうさまゆずりの知識で、お姫さまは生き抜いてゆきました。それに、ひにくなことに、骸骨のお姫さまにかかっているお呪いの気配と、金の鎖の輝きが、ほんとうに危ういところを切り抜けるちからともなりました。
?
 鳥葬の塔には、子に弑された王や女王や領主や奥方の死体
[次のページ]
戻る   Point(3)