侵食と同化/「某日」に寄せて/いとう
ふたばさん「某日」に寄せて。
http://po-m.com/forum/i_doc.php?did=33259
真夜中に一人というシチュエーションは、
石垣りんさんの有名な詩を思い起こさせる。
まずここで全文を引用しておこう。
シジミ
夜中に目をさました。
ゆうべ買ったシジミたちが
台所のすみで
口をあけて生きていた。
「夜がアケタラ
ドレモコレモ
ミンナクッテヤル」
鬼ババの笑いを
私は笑った。
それから先は
うっすらと口をあけて
寝るよりほかに私の夜はなかった。
生きること、生活
[次のページ]
戻る 編 削 Point(6)