侵食と同化/「某日」に寄せて/いとう
 



ふたばさん「某日」に寄せて。
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真夜中に一人というシチュエーションは、
石垣りんさんの有名な詩を思い起こさせる。
まずここで全文を引用しておこう。




シジミ

夜中に目をさました。
ゆうべ買ったシジミたちが
台所のすみで
口をあけて生きていた。

「夜がアケタラ
ドレモコレモ
ミンナクッテヤル」

鬼ババの笑いを
私は笑った。
それから先は
うっすらと口をあけて
寝るよりほかに私の夜はなかった。




生きること、生活
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