うみのほね/田中修子
部屋は7Fの小さな部屋だった。
部屋は汚かった。コンクリートむき出しの床にはカップラーメンやパンやペットボトルのゴミが散乱していた。服もあちこちに転がっていた。デスクを寄せ集めてその上にマットを敷いたベッドがあった。大きな窓があったが、完全にブラインドで塞がれていた。何本もの橙の蝋燭があり、灯がともされてオレンジの香りが漂っていた。
私はまずゴミを一箇所に集め、それから服を抱え込んだ。ひどい匂いがしたけれど、自分もこんなものなのだろうと思った。フロアーの給湯室からは温かいお湯が出たし、流しの下の物入れの中には新品の石鹸が幾つもあった。
私は石鹸の泡を立てながらごしごしと服を洗った。きら
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