Miz 12/深水遊脚
ないわ。」
「正義というのは、一つに束ねる力だよな。その考えを共有しない者にとっては快いものではない。その不快感が暴発することは多い。いくつかの暴発の現場で我々は傭兵のような役割を演じている。他人Aを貶める他人Bとの闘いを首尾よく務めて報酬を受け取っている。世界史と同じような変化だとすれば、年を経るごとに狭量になり、考えることすら放棄するような個々の思念のあり方も誰かの意思なのか。レグラスの意思の延長上にはそれがあるのか。」
「青臭いわね、それに鬱陶しい。私にわかるわけないでしょ。記憶の操作をレグラスがしない理由なんて知らない。分かっていることは、もっと高次元の意識体がそれをしているということ
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