Miz 11/深水遊脚
に改まった口調で求めてきた。打合せの内容は分かりきっていた。須田の状態を頭に叩き込んで臨んだ。
「何か用か?」
「ええ。重要な用事よ。結社の理事の一人としてね。」
「そういう筋を通すなら理事会を召集したらどうなんだ?」
「ことは真水さんの訓練のこと。青山くんと橋本さんに任せている現状で問題はないわ。わざわざ理事会なんて召集して騒ぎ立てたら皆が何事かと思うじゃない。青山くんたちも萎縮するし、監視役の広夏さんの面子も丸潰れよ。組織のリーダーなのに、そんなことも分からないの?」
やっていることは無茶苦茶なのに所々こんなふうに正論を挟む、ヤクザの姐さんのような厄介な人物である。
「
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