Miz 10/深水遊脚
 
ことよ、と言っていた。」

「そうか。ご苦労だった。」
短くそう伝えて会話を打ち切った。そうしないと政志に八つ当たりしてしまう。レグラスの言葉をこの瞬間の怒りや、あるいは自己弁護ではねのけずに真っ直ぐに受け止めて向き合う必要がある。そのことは、俺にも分かった。一言一句、反芻して心に刻もうとした。俺は戦闘員用のトレーニングルームに入った。間城と三津が先に来ていて、俺を見て気をつけの姿勢で挨拶した。労いの言葉をかけ、トレーニングを続けるよう促した。須田の訓練を担当させることにした柏木や青山もそうだが、この間城と三津にも絶対に近い信頼を置いている。暫くして政志がトレーニングルームに入ってきた。何か
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