ペン/
あおい満月
私から、
なにかが抜け落ちている。
そんな気配がして
足元を見ると、
枯れたことばの欠片たちが
犇めきあって
迷路をつくっている。
そのなかで、
かすかな息づかいを聴く。
ことばの息吹、
ことばの鼓動、
ことばの呼吸、
ゆっくり、
皮膚に染み込ませる。
あるいていくのだ。
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