静かな時流/たけし
入っていったものだから
幼児も母親もぽかんとして
私は知らぬ顔してびしょ濡れの足
それでも二人を呆れさせて何故かすごく満足
それから車道を横切り住宅街に
青やコンクリーの外壁が綺麗に照り映える
モダンな家が新たに数軒並んでいて
そのぶん昔子供たちと遊んだ野原は失われ
思わず立ち止まってから私は角を曲がり
いつもの急坂を下り森に入ろうとしてビックリ
森が いつも其処から広がっていた森が無いのです
その代わりに川が あちこち渦を巻いて広大な河が広がっています
ナニガアッタンダ?
茫然と立ち尽くして私は河岸から辺りを見渡し
この先駅前まで出る途中にある遊歩道沿
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