普通の愛/もり
 
ように、朝が来るたびに厳粛な顔して、心をこめて僕に言う。
「おはよう」
梅雨が明けたばかりの空は、まだ遊び足りない子どものように、暮れる気配もなかった。そう、夕美のあのおはようが聞きたくて。衝動的に電話した理由を見つけたら、少し心が軽くなる。

最寄りの駅について、コンビニに立ち寄る。ゴミを買うためのゴミが入った封筒を、当たり前のようにゴミ箱に突っ込む。老婆が、ダイエット本を食い入るように読んでいて、可笑しかった。
2人分のビールと、適当につまみを買う。何だかんだ、食事は用意してくれてるだろう。そういうやつだ。
会計を済ましたあと、クジ引きをやらされた。偶然キャラクターものの皿がペアで
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