クラブマリノス/草野大悟2
 
んよ」 
「でも、私達が大勢で行くとイリアに迷惑じゃないかしら?」
「なんでそう思うの?」
「だって・・・」
「大丈夫よアンナ。前にも言ったように二人ともそんなこと気にしないって言ってる。あなたが心からイリアのこと考えてくれているって判る。私とてもうれしいよ、ありがとう」
 アンナは安心したように微笑んだ。彼がみんなを連れて結婚式に行くだろう。イリアと倉岡が心から願っているように。

 結婚式当日、披露宴の三時間前にみんながマリノスに集まった。
 集合をかけたのはアンナだった。みんなはお互いに洋服をチェックしあったり、髪型を整えたりして準備をした。どこから見ても女の子だった。

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