クラブマリノス/草野大悟2
わったアンナが僕と倉岡とイリアがいるボックスに座り、氷を浮かべたビールを旨そうに飲みながら言った。
アンナは、今マリノスで働いているロシア人ニューハーフ達のリーダー的存在で、大柄な躰に似合わず、とても気配りがきき、神経も細やかである。
「ね、倉岡さんそう思わない?」
「そうだな、ここの子らは本当にいい子ばっかりだ。可愛いし、性格もいい、な、ママ」
「そうよ、みんないい子よ。ところでね倉岡さん、イリアね、今度、自分のモノ切っておっぱいもこさえて帰って来たの。それに戸籍上も女になったの。うちの店、ほら、パーフェクトニューハーフ給料高いでしょ、だから、ね、イリア」
「そ、これで大丈夫ね。お
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