現場のへその緒(5)/Giton
ありますが、とりあえず速報としてお届けします。}
《大清水》付近は、現在では、旧・網張街道の東側に家と木立が立て込んでいるので見通しがありませんが(写真1)、
賢治の当時は、こんなに家は無かったはずですから、旧・網張街道を歩きながら馬場が見えたはずです。
農場に行くたびに、この道を往復しているのですから、競走馬の訓練も見ているでしょう。
「騎手はわかくて顔を熱らせ
馬は汗をかいて黒びかりしてゐた。」
は、賢治の眼に焼きついた情景だったにちがいありません。
その光景が、いよいよ《農場本部》を前にしたとき、作者の心眼に蘇ったのでしょうか:
「‥向ふの並樹をくらつと
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