現場のへその緒(1)/Giton
作者が何を見て、こう言ったのか、何を見ないで言ったのか----ということが問題とならざるを得ないのです。
その中でも、とくに注意を引くのは全591行の長詩「小岩井農場」(注:場所をご存知ない方は、小岩井乳業の工場がある農場だと思ってください)だと思います。岡澤敏男氏は、同農場の資料館長であった当時、農場に保管されていた1922年当時の記録を詳細に調べて『賢治歩行詩考』(http://www.michitani.com/books/ISBN4-89642-145-0.html)を書き、詩人{注=宮澤賢治は「詩」「詩人」という語を非常に嫌ったので、これらは禁句なのですが、ここでは便宜上使用します
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