現場のへその緒(1)/Giton
 
、そうした評価じたいを否定し無視するのは----現地調査を否定するには、そうするしかないでしょう----ご自由ですが。

さて、ここから本題に入ります。
たとえば(前現代詩ばかりで恐縮ですが‥この論は最後までそうなります)中也が“歩行詩作”していた・現在の井の頭線沿線を歩いてみても‥、まわりの風景も雰囲気もまるで変っているし、そもそも当時沿線にあったものが何か中也の詩の中に出てくるわけではありません。
中也の形象には----他の大部分の詩人の場合と同様に----普遍性があると言ってもいいかと思います。

しかし、↑これとは全く正反対の例があります。
その中也が愛読していた(古書店で大
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