無名の作家へのJKからのファンメール/yamadahifumi
作っている、そんな様を。ああ、私は辛くてたまらないんです。でもね、山田さん。あなたなら、私の言う事が分かってくれるでしょうけど、本当に辛いのは、私の辛さが分かるのが私一人しかいないって事なんです。そうです。こんな事、私の両親にも姉にも言う事はできません。それから、友達にも先生にも。だって皆いつもどこか明るそうだし、それに暗い気持ちに沈むにしても、皆にはその理由がちゃんとあるんです。ええ、そうです。でも、私が一人辛い気持ちになるのに、理由なんてない。理由なんてない!。・・・どうしてでしょう。どうしてでしょうか、山田さん。私、「詩人少女」のあの場面が好きなんです。主人公の清田さんが授業をさぼって、そし
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