ボロボロ/ハァモニィベル
 
局所的に覚醒がくり返されるボロボロ
愛されたがる女の計算したがって聞かない
塗り潰した美の奥底で
折詰にされ、お土産になった溜息が泡立っていた

残虐は過去と未来との境界を袋とじしたまま
突き破る汽笛が誰も見たことのない処女のように
遥か水平線の彼方へ どこまでも逃げてゆくようだ

 /青白い地球の上を・・・

「たとえ、千年の刻のむこう側まで追いつづけても

  廻りつづけるしかない」

拒否した世界の重さ。


枠の中では、十秒が永遠
忘れ去るための儀式に、旅人が奏でた嗚咽も永遠

  ――誰もが見つめる、誰も見ていない残酷が木霊したとき

右の耳
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