【HHM2参加作品】 世界最短の詩/ハァモニィベル
 
ものであって欲しいと思う。しかし、その基準によって書かれたものだけが詩ではないだろう、とも私は思う。

 詩の要件を網羅し画定することはできないが、今ふと思うのは、どこか愛される詩には<愛嬌がある>ということである。美人だけが魅力的なわけではない。上の「春殖」もまた、蛙の子どもはオタマジャクシだから成り立たないのではないか、と先の記事で指摘されていた。しかし、詩は科学論文ではないのだから、作品としての成立を否定されない限り、面白さや魅力のほうを優先してもよいだろう。
 例えば、惜しくも先月亡くなった、愛される詩人まどみちおの作品に、
「やぎさんゆうびん」という愛されている有名な童謡詩がある
[次のページ]
戻る   Point(5)