果てしなき鼓動/ハァモニィベル
 
場で、『消え失せたワイン』を惜しむ男に声をかける。ヴァレリーである
運命の女神について何か言うのだが、じっくりと聞いている時間がなかった
残念ながら、ここでフランス語を極める時間もない


わたしは、ずっと、あの白い女を忘れていなかった
はやく、そう、早く探し出さねば


君にとってのガラを探してるのかな、そう言ったのは、エリュアールで、画家の作品を見ながら、
「隅っこの方では」と繰り返す口調や、鮮やかで簡潔な話ぶりに聞き入った。
旅もようやく終わりに近づいた そう直感した時に
わたしは念のため、もう一度、未だ見ていない路地へ引き返してみた


気は忙いてた。夜が更け
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