ある日、過疎ってる街にすげー雪が降った/カマキリ
 
だけどそこにあったのは軽自動車が覆い尽くされて
悪質な冗談のような雪だるまが、駐車場に並び立っていた

とにかく、何もしない何もできない日が出来上がったのである

仕方なしと呟いてごろごろするに限るのだが、夕方には家庭内物資が切れた
長靴も用意していないのでスニーカーをダメにする気概で外に出る
当然、車は白く固くされているのでそのプランはバツ
腰より上の雪の包囲網をかき分け色々なものを湿らせながらコンビニへ
まあ、そこにも物資なんてなかったのだけれども

車道だか歩道だか分からなくなった場所で
何台もの車がスタックし、駄々っ子のような空回転を余儀なくされている
目的地まで
[次のページ]
戻る   Point(4)