ポエム派宣言3「ポエム進化形」/佐々宝砂
に? どうせ笑われるんだから、笑わせてしまいましょう、という具合にです。かくして、ぬるま湯ユートピアの外に出ていかざるを得ない商業的かつポエム的なマンガは、ほとんどがギャグマンガとして登場することになります。
しかし、「笑わせる」のは、「笑われる」よりはるかにタイヘンなことです。技術がいります。研究も必要です。自省も必要です。もしかしたら覚悟も要ります。これでは、もう、とても「気軽に書ける」とは言えません。しかし、ポエムはやはりポエムです。手軽さを失ったら、ポエムのポエムらしさが失われます。「笑わせる」ポエムは、「気軽に書けるポエム」から一歩進化した「気軽に読めるポエム」のひとつなのです。
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