【レビュー】雲雀料理11号の感想 1/4/mizu K
うたれている。「わからない。」でも「わからない!」でもなく、〈わからない、〉と、句点や感嘆符でなく読点によって断定することを回避しているのだが、これはどういうことなのだろうと思ったが、私も「わからない」ので先を読み進めることにする。
秋に紅葉した葉は、はらはらと散って地面に落ちる。人や車やけものに踏みしだかれて〈こなごなに〉なるわけだが、ここでの〈祖母〉の〈床に足のつかない〉という表現からは、どこか枝に宙ぶらりんのまま紅葉し、赤茶けて、色あせていった1枚の葉をおもわせる。あるいは、病、秋の葉という共通点から、オー・ヘンリーの『最後の一葉』をなんとなく連想した。
人は死ぬ。それは遠くの知
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