曜日感覚/rock
い。僕はルーシーから次の競売場所の地図を手のひらに託される。ルーシーはまたひかりのなかへ消えていく。
水曜日の朝。都会にそびえる森を歩きだす。孤独になって最初から考え直したかった。最善の手が僕にもまだあるのかを。それなのに、思いだすのは地図を受け取るときに触れたルーシーの肌の冷たさばかり。グレートマリオンパークは森閑としたしじまを湛えている。けれど煙草を買うためにちょっと公園を出て、路地を歩くともう雑踏に追い付かれてしまう。僕はカルネデスの部下たちが周りにいないか確かめる。少しずつ朝は時間と共に街に溶けだしていく。薄い雲の隙間から朝焼けのひかりが街にこぼれていく。
<カルネデス氏、心不
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