朝から どうでもいい話/佐々宝砂
最近「顔」について考えるようになった。『ゴシックハート』(高原英理)を読んだつながりで『へルター・スケルター』を読み返したくなり、さらに映画『顔のない目』のビデオも鑑賞しなおしてしまい、もののついでに楳図かずおを何冊か読んでしまい、ハンセン病文学者・風見治の『鼻の周辺』などというものまで本棚からひっぱりだしてしまった。そうしたらもう際限なく好奇心と恐怖心のない交ぜになったものがふくらみ、よせばいいのにマイケル・ジャクソンの顔の変遷を検索しちまい、ついつい「現実に顔を失った少女」「顔を持たずに生まれてきた少女」を紹介したサイトまで見つけてしまった。正月早々ここまでやっちまったら、もうまともな夢など見
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