朝から どうでもいい話/佐々宝砂
 
ど見られるわけがない。いや。夢ではなく現実の問題として。私はいつまでまともな顔でいられるのだろうか。

私は美人ではないが、一応ふつうの顔をしている。口がでかくて、唇はガサガサでぽてっと厚いが、特に不便はしていない。歯が悪いのは不便しているが、自業自得なので仕方ない。鼻は小さいが、へこんでないし曲がってない。目はでかい。でも曲がってない。にきび痕はあるが傷跡はない。肌はきれいなほうだ。ま、道を歩いたら誰もがふりかえる!という容姿ではない。いい意味でも悪い意味でも。私はものすごい美人になりたいとは特に思わないが、今程度の容姿をなるべく維持したいという気持ちならある。いくら小さめの鼻だって、なくな
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