/紅月
壕する、
きまりごと、
(しってる。)
鳥たちは一様に、
ここに鳥たちはないと言う、
乾燥した風にあおられて、
去っていく被告はわたしだ、
(わたしではないと言うから、)
言うなら、
やわらかな規範だけが
この街のすべてだ、
「ねえ、
すべての窓から、
かげの影が迎えにくるなら、
あらゆる現象を心から祝福できるのにね」
実体をもたない影ばかりが
ここに住んでいるんだよ、それは
ただ羅列しているから、
支離滅裂なんだって、
ね、
なんだって、
って、
誰が言うの、
わたしでもない、
寓意でもない、
えいえんの、
爪先、
鳥たち
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