ポエム論的、希望/Ohatu
 
ている。

もうひとつは、消費欲求の停滞である。皮肉な話ではあるが、それは技術の停滞によって生じるものである。ここでいう技術とは、いわゆる科学技術のみならず、広告宣伝技法や芸術作品における革新、果ては思想哲学分野の学問的発展などすべてを指す。しかしながら、ありていに言えば「10年前の自動車を持つものが、最新のそれに買い替えようと思える理由として何があるのか?」というような問いに置き換えられる。
どんなに燃費が良くてもそれが買い替え費用を回収できるとはとても思えず、デザインを競ってみたところで所詮は旧来価値観上での優位性の見えやすさ・分かりやすさの追求であり、それすら高生産性の誘惑には勝てない
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