酔い泥船/……とある蛙
て
豪華な昼飯を食らう
泥船は雄々しく
大河を下って行くのだが
決して川は静かではなかった。
つい昨春
荒れ狂う津波の砕ける音のなかを
立派な市民の老若男女
そのまま脳髄が
破裂してしまって
ただ意味もないことを口走る。
お為ごかしの同情と
訳知り顔に自己本位
自称正義も振り回し、
結局 この泥船は
怨嗟と同情、訳知り顔
正義と悪徳、狡猾と
怠惰混乱の宝庫となる
實はこの泥船は
全く漕ぎ手舵取りだらけなので
二進(にっち)もサッチモ
あら運座ワールド
泥船は進まなくなった。
進まない泥船は沈没する
また泥船は沈み出す。
いっそ
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