ブリキの森と紙の古城とウルサい湖畔の魔法/あおば
 
衆紙の経営者には逆恨みされ
ウルサい湖に突き落とされてしまったのだが
一部始終を見届けた湖畔の魔法使いに
全財産をゆすられることになり
デジタル版に逃げざるを得なくなったのは
知る人ぞ知る秘密だと言い張るブリキの森は、今世紀最高の高値で陰険なコレクターに落札されてしまったので、もはや真偽を検証する手だてが無くなったと財閥から見放された魔法安全性検討委員会はその運営資金にも事欠いて
交通費も自弁となり
どの委員も出席するのが嫌になり
開会不能の状態が増え
なにも決められない無能と烙印を押されたままに機能を失い
スルリと入れ知恵に長けた家畜人ヤプーの偏見のままの答申が制式に採用され
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