僕及びheのHELLO!という挨拶/赤青黄
ペットボトルの蓋を開けたら息を吸うのが億劫になったんだ。
さっきペットボトルを持ち上げた衝動で、中にいた金魚の体が
赤と白に分解して、彼の体に蓄えられていた生き物の証が水に
紛れたんだ。彼の体はたかがゆすった程度で溶けるのだろうと
考え始めたら、ああそう言えば彼が死んでからもう数ヶ月経っ
ていたんだっけ、ということを思い出した。
そう、僕は彼がとうの昔に死んでいたことを知っていながら今
日彼が死んでいることを初めて知ったのである。
僕はそんな自分に嫌気がさしてペットボトルごと机の下に彼を
隠してしまった。
# こんばんは、どうも
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