【HHM参加作品】非連続/深水遊脚
 
報を参照しながら読んでいる。景観のスケールから考えれば人間は小さい小さい存在だ。妻の両脚を針に、妻の髪の毛を糸に見立てることもできそうだ。第2連との接点はそれくらいで十分な気がする。「あのひと」は多分「あの子」とは違う。天の橋立の基本情報は、この詩の世界のことを確かめるのに役に立つとは思えなかったけれども、関連項目のなかに「股のぞき」があり、そちらには見えざるもの、異形のものへとつながる回路があるような気がした。それらをもってしても、第3連は依然、謎のままだ。こうした小賢しい知識を寄せ付けない、ありとあらゆるものを、あるがままのかたちで飲み込み、そのままひとつの世界として差し出すかのような不思議な
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