【HHM参加作品】非連続/深水遊脚
 
紫紺が辺りに充満」という、色に関するやや大げさな表現にそのあたりの禍々しさが漂っている感じもする。「時は終わらない」もやや不穏な感じだ。その一方で「ねぐらへ帰る」「憧れと共に見送っている」という、いたって平穏な感覚も共存する。
 相対立するものが共存し、色彩、天気、温度、すべてが混じりあわないまま投げ込まれている世界は「色のない虹」とどう関わるのか。頭を垂れていた人間からみた色彩と解すれば説明は付く気がするけれど、無理には繋げないでおこうと思う。

<第4連>
 これまでの色彩豊かな描写から一転してでてきたのはモノクロ写真。第3連に登場してきた水道の蛇口といいこのモノクロ写真といい、描かれ
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