【HHM(第6回批評祭)参加作品】田中宏輔はクマのプーさんのミツをなめたか?/こひもともひこ
一蹴されます。またその話かよ、と。これだけ自由の許された国に住み、優も愚も混在することの出来ているわれわれ日本人であるにもかかわらず、またその話をするのか? と。それは饂飩の祟りのように、祟られたところで怖くもなんともない話、実害の起こらない地域で、どうしようもないことをさも大事件のように考えて頭を悩ませたところで、どうにもならないのに。
話は進み、音を発見します。
蜂の翅音の先にはミツがある、ミツを溜めているのは花です。この箇所は花と人とがシンクロするような書き方をしています。やがて見つけた花は、ラザロの花だった。ラザロはイエスキリストにより死んだあとに蘇生した人、ということは、復活する
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