【HHM(第6回批評祭)参加作品】田中宏輔はクマのプーさんのミツをなめたか?/こひもともひこ
ということは、遠い昔・遠い距離から再び物事を語るとして作品がはじまるようです。二行目、熊=プーさん=愚者であるのなら、人間が愚者を食い、(三行目)殺しても殺人罪にはならないのではないのか? 愚者は滅びるべきではないのか? 少し大げさですが、ヒトラーの民族差別や、ガンダムのニュータイプまで、さまざまな作品の中でテーマとして扱われている、優秀な民族以外は排除すべきという問題。ドストエフスキーの罪と罰にも通じるテーマ。四行目に日本人である横溝正史からの引用文がでてきます。われわれが実際いる時代・地点に目を戻したといっていいでしょう。これらのことは五行目以降のプーさん一味により「いやんなっちゃう」と、一蹴
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